呪いの吟遊詩人アルベルは、今日もどこかで演奏を続けている

Lv3魔女の日常

Lv3魔女の日常って何?

Lv3魔女の日常
ねこ

とある小さな冒険者の村で暮らす、魔女と勇者のお話。世界が魔王に支配され邪悪に包まれているにも関わらず、嘘みたいに平和な日常が、ここには流れている。

魔女
魔女

レベル3の魔女。弱そうに見えるが真相は分からない。レベル3では装備できないはずのマジシャンローブを装備している。魔王の手下との噂もあり、謎が多い。

勇者
勇者

レベル5の自称勇者。本人は勇者だと信じているが、確かめる方法はない。魔女に冒険の自慢をするが、ほとんどは嘘か大げさに言っているだけである。

呪いの吟遊詩人アルベル

勇者
勇者

魔女さん「吟遊詩人アルベル」には気を付けたほうがいいぜ

魔女
魔女

そうナノ?

勇者
勇者

そうだぜ。吟遊詩人アルベルは旅をしながら各地でアコーディオンを弾いているんだ

勇者
勇者

悪に染まったこの世界に少しでも希望を持ってもらうためにね

魔女
魔女

うん

勇者
勇者

アルベルの演奏に人々は涙を流すんだ。毎日が絶望の世界で奏でる美しいハーモニーは、人々の心に深く染み込むんだ

魔女
魔女

上手ナノ?

勇者
勇者

あぁ。すごく上手さ。すべての人々を虜(とりこ)にするくらいにね

魔女
魔女

スゴイノ

勇者
勇者

しかし、ある日いつものように演奏していると子供が突然こう叫んだんだ

勇者
勇者

「おまえの演奏を聴いたママが病気になったぞ!ママを返せ」

勇者
勇者

アルベルは言い返した。「それは僕のせいじゃないよ。ママはきっと良くなるから信じてあげて」

勇者
勇者

その3日後には別の男性がこう言ったんだ。「すぐに演奏をやめろ!おまえが弾いているのは呪いのセレナーデだ!」

魔女
魔女

呪いのセレナーデ?

勇者
勇者

そう…アルベルの弾いていた曲は人々を不幸にする「呪いのセレナーデ」だったんだ

魔女
魔女

呪いナノ

勇者
勇者

アルベルは本当に何も知らなかったんだ。アコーディオンと楽譜を渡されて、これで演奏をしてほしいって

勇者
勇者

「渡された?一体誰に…なぜ旅人になったんだ?分からない…何も思い出せない」

魔女
魔女

記憶がナイノ?

勇者
勇者

そう…アルベルには記憶がなかったんだ。旅人になる前の記憶が

魔女
魔女

怖いの

勇者
勇者

落ち込んでいたアルベルに誰かがそっと声をかけた。「次はこのフルートで演奏してほしい。楽譜はここに置いておくよ」

勇者
勇者

「ついでに記憶を消しておくね」

勇者
勇者

アルベルはフルートを吹く旅に出たんだ。悪魔のエチュードを吹く旅にね

魔女
魔女

また繰り返すの

勇者
勇者

アルベルは永遠に人々を不幸にさせ続けるんだ。今日もどこかで演奏を続けている。次に来るのはこの村かもしれない

魔女
魔女

かわいそうナノ

勇者
勇者

かわいそうだよな。これはオレの憶測だが、この記憶を消す悪い人物は魔王だ

魔女
魔女

そうナノ?

勇者
勇者

そうだぜ。魔王には記憶を消す力がある。何かの本で読んだんだ

勇者
勇者

魔女さんも魔王には気を付けたほうがいいぜ。ある日突然やって来て記憶を消されるかもしれないからな

魔女
魔女

うん

勇者
勇者

オレはちっちゃい頃からずっと勇者の勉強をしてきたからな!大切な思い出だって全部しっかり覚えてるぜ

勇者
勇者

もし魔王が来たら「記憶を消すな」って叫んでやる

魔女
魔女

叫ぶの

勇者
勇者

魔女さんはちゃんと過去の記憶あるか?

魔女
魔女

ナイノ

勇者
勇者

ははっ、まぁ魔女さんの場合は天然っていうか何も考えてないから、記憶が薄いんだろうなー

魔女
魔女

何も考えてナイノ

勇者
勇者

気楽でいいよなー魔女さんは

魔女
魔女

うん